アトピー 肌 ケア

アトピー肌に特徴的なアトピックドライスキンとは

アトピー肌の人(子供)の手

 

アトピックドライスキンとは、その名の通り乾燥した肌を指します。特にアトピー性皮膚炎の方の、カサカサした水気のない肌がアトピックドライスキンと呼ばれます。

 

アトピー性皮膚炎ではない普通の方でも、乾燥肌の方は多くおられます。しかしアトピックドライスキンはただの乾燥肌とは異なります。

 

バリア機能が極度に弱い

一番大きな違いは、皮膚本来のバリア機能です。ただの乾燥肌と異なりアトピックドライスキンはバリア機能が大きく低下してしまっています。肌は本来、外側の角質層によって保護されています。この角質層の働きがバリア機能とも呼ばれています。角質層に水分が十分にあると、肌は潤いのあるみずみずしい肌となります。

 

角質層が正つねに機能するなら、外気からの水分や体内の水分を利用し、肌の潤いを保つからです。

 

しかしアトピックドライスキンの場合、この角質層の働きが低下し、刺激を受けやすい状態になっています。それゆえ、ひどいかゆみを伴ったカサカサの肌となり、炎症を起こしてしまう事もあるのです。

 

あの理研がアトピー研究で衝撃の発表

2016年4月26日、あの理研(理化学研究所)が、アトピー性皮膚炎発症の原因遺伝子をつきとめ、予防の確立に向けて大きな発表がありました!

 

詳しい解説は理研のホームページにあるので省略しますが、アトピー発症にJAK1分子というものがあり、これを阻害する薬を塗るとアトピー発症を遅らせることができたとのこと。

 

同じく予防ではワセリンにも効果があることがわかりました。アトピー撲滅にむけて注目のニュースですね。

 

理化学研究所「アトピー性皮膚炎モデルの原因遺伝子を解明」

アトピー(体質)は遺伝するのかどうか

アトピーを持つ方ならば誰もが心配するのが、アトピーが遺伝するかどうかです。特に子作りを考えておられる方や妊娠中の方はそうでしょう。結論から言うと、アトピーは「遺伝する確率が高い」と言えます。

 

厚生労働省による興味深い調査結果があります。両親どちらかにアトピーがある赤ちゃんのアトピー発症率は、アトピーがない両親から生まれる赤ちゃんの2倍、という調査結果です。

 

しかしこれはあくまで確率の話ですので、かならず遺伝するとも言えません。両親共にアトピーがあっても、生まれてくる赤ちゃんがアトピーがない事もあります。逆に両親共にアトピーがなくても、生まれてくる赤ちゃんがアトピーがある事もあり得るのです。

 

遺伝するかどうかは確率で、私達にはどうしようもありません。ですので、私達に出来る事に目を向ける必要があるでしょう。

 

妊娠中の方なら、腸内環境を整える事は有効です。また出産時の抗生物質の投与にも注意しましょう。有用な菌まで殺してしまう可能性があるからです。

 

そして最も効果的なのが、生まれてきた赤ちゃんの保湿を意識すると言う点です。

 

赤ちゃんに保湿剤を塗り続けると、アトピー発症率が3割減ったとの研究結果もあるようです。こうした点に注意し、赤ちゃんを守るように努力しましょう。

ケアのスタートである洗顔で大事なこと

石鹸やタオルのセット

 

アトピーをケアする際注意すべきなのは、肌を保湿しバリア機能の回復に努めるという点です。

 

上述のように、アトピックドライスキンの主な原因は、バリア機能の低下です。逆にいうならば、バリア機能をしっかり回復させるならば、アトピー肌はかなりの程度の改善が期待できるのです。

 

バリア機能の働きをする角質層、潤い保つ為にまず注意すべきなのが、洗顔などの肌を洗う時です。肌の表面には皮脂があり、肌の潤いを保っています。

 

しかし洗顔や入浴により、皮脂を過剰に取り除いてしまう危険があります。すると肌の表面は乾燥した、つっぱった状態になるのです。したがって洗顔フォームやボディソープは、刺激が強くないタイプのものを選びましょう。

 

香料や石油系合成界面活性剤などが無添加である事も重要です。

 

洗顔後、入浴後も保湿を心がけるようにしましょう。植物性の保湿クリーム等が、保湿には最適です。冬場は肌が乾燥しやすい時期でもありますので、加湿器を使用する事も効果的でしょう。

 

つねに肌の水分・潤いに気を配り、肌本来のバリア機能の回復を助けましょう。

化粧水選びで注意すべきポイントは

アトピー肌の方にとって、化粧水による保湿はバリア機能回復の鍵となります。

 

したがって、化粧水をしっかりと選ぶ必要があるでしょう。肌に合っていないと逆効果となり、より重度の肌荒れや炎症を招きかねないからです。

 

化粧水による保湿は2つのタイプがあります。1つは肌の表面にコーティングをし、水分の蒸発を防ぐ保湿です。もう1つは肌の水分を保つ保湿です。

 

化粧水を選ぶ際には、後者の肌の水分を保つ機能のある化粧水を選ぶ事がポイントです。具体的には、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンが含まれているものが有効でしょう。

 

さらに、セラミドを含む化粧水とオーガニック化粧水は要注意です。セラミドはアトピー肌に有効です。

 

しかしセラミドを化粧水とするためには、多量の界面活性剤が必要となります。そしてその界面活性剤が肌を刺激しアトピーを悪化させる恐れがあるのです。

 

オーガニック化粧水も注意が必要です。天然成分ゆえに、植物エキスが肌を刺激する可能性があるからです。

 

試しに使用して見て、肌が荒れるようならすぐに使用を中止しましょう。そして最後に、上述のように香料、着色料など一切無添加の化粧水がベストです。

悪化時の頓服はステロイド軟膏で

保湿を心がけ、アトピーケアに励んでも炎症が治まらない事もあるでしょう。炎症があまりにひどい場合は、ステロイド軟膏で症状を抑えることが最善です。

 

しかし、ステロイドと聞くと多くの方があまり良くないイメージを持ちます。副作用やリバウンドをすぐに思い浮かべるからです。

 

ステロイドとは副腎皮質ホルモンを指し、本来副腎で作られる物質です。このステロイドは炎症を抑える非つねに強力な力を持っています。

 

アレルギー細胞の働きを抑え、炎症原因の物質を放出する細胞をも抑制する事で、アトピーの原因を根本から断ち切るのです。確かに副作用はありますが、正しく使用すると、恐れる必要はありません。

 

ステロイドを長期間にわたって使用すると、大きな副作用が生じます。しかしステロイドは本来、炎症がひどいときに炎症を一時的に鎮めるために使用するものです。

 

風邪を引き、熱が高熱の時だけ服用する解熱剤のようなものと言えるでしょう。炎症が治まるとステロイド使用を中止し、保湿剤等で治療を続けると副作用を心配する必要はありません。

 

したがって、ステロイドについて正しい知識を持ち、症状がひどい時には医師と良く相談し、正確に使用するようにしましょう。